健康な細胞、免疫機能維持に不可欠!「ビタミンD」

健康な細胞、免疫機能維持に不可欠!「ビタミンD」

冬本番!免疫力対策はできていますか?

新年あけましておめでとうございます。

昨年末は当クリニックもバタバタと忙しい年の瀬ではありましたが、神戸市では12月15日まで「神戸ルミナリエ」が開催されました。ゆかりレディースクリニックの沿道も「神戸ルミナリエ」の見学者で毎年ごったかえしており、毎年の風物になっています。そしてこの時期には招かれざる風物である「インフルエンザ」の季節でもあります。インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染して起こる感染症です。まさに写真の神戸ルミナリエのような人・人・人の状況はインフルエンザの感染の可能性が非常に高い状況であると言えます。

インフルエンザの症状は咳やのどの痛みなどの呼吸器の症状だけでなく、高熱、全身のだるさ(倦怠感)、食欲不振などの全身症状が強く、しばしば、頭痛や関節痛・筋肉痛など呼吸器以外の症状を伴います。
合併症として、気管支炎、肺炎、中耳炎などがみられます。重大な合併症には急性脳症(インフルエンザ脳症)や重症肺炎があります。

名前は知ってるけど・・・?「ビタミンD」

このインフルエンザをはじめ、風邪や気管支炎、肺炎などの感染症の発症・悪化の予防、アトピー性皮膚炎の改善、またがんや高血圧など、さまざまな生活習慣病を予防する効果も期待できる栄養素が存在します。皆さんも名前は聞いたことがあると思いますが「ビタミンD」です。
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収や再吸収を促し「骨の強化・代謝」に欠かせない栄養素とし広く知られていました。しかし近年研究が進み、健康に対するより様々な効用があることが明らかになっています。

様々な効用があるんです

「免疫力の向上」

まず明らかになった効用としては「免疫力の向上」です。
具体的には細菌やウイルスを殺す抗菌作用のあるタンパク、「抗菌ペプチド」の生成を促します。ビタミンDには体内で細菌やウイルスを殺す「カテリジン」、皮膚上で生成させバリア機能を高める「β-ディフェンシン」などが判明しています。ビタミンDは食べ物から摂取する経口摂取以外にも、太陽光である紫外線を浴びることで体内で合成されます。そのため紫外線が減少する季節(晩秋~冬)はビタミンDが減少してしまい、その結果抗菌ペプチドも減少(=免疫力の低下)してしまいます。風邪やインフルエンザにかかったり、アトピー性皮膚炎が悪化しやすくなる事に影響が考えられています。

「アレルギー症状の改善」

次に「アレルギー症状の改善」の効用も明らかになっています。
日本人が最も聞き馴染みのあるアレルギー症状の一つに「花粉症」が挙げられます。
「花粉症」の発症メカニズムの全容はまだ解明しておりませんが日々、研究調査されており少しづつではありますが、わかってきたことがあります。
その中でも発症要因の一つに腸の関与が指摘されています。具体的には「リーキーガット症候群」とよばれる症状です。これは腸の粘膜を形成している細胞同士の結合が緩み大きくなった細胞間の隙間に、経口摂取され、消化される前の分子が大きいタンパク質や糖、呼吸によって吸い込んだ花粉などが腸壁をすり抜け、体内に侵入することにより過剰なアレルギー反応を惹き起こす症状です。ビタミンDは腸粘膜の状態を改善し、適切な免疫抗体の産生を促すことで花粉症を根本的に改善することがわかっています。

「メンタル症状の改善」

そしてまだ研究段階ではありますが、近年うつなどのメンタル症状に効果的であることがわかってきました。
これはビタミンDが心や神経のバランスを整える脳内物質である「セロトニン」を調節することが判明したからです。関連性はまだ不明ですが日照時間の少ない地域である北欧諸国では自殺率が比較的高いとされています。これは日照時間の短さからくるビタミンDの合成不足が原因の一つではないかといわれており、日本でも冬になると「冬季うつ」とよばれる抑うつ症状の患者が増加しています。このことから日焼け(UV)対策が定着している現代でも、せめて1日15分程度は日光を浴び、ビタミンDの合成を意識していただくか、サプリなどで経口摂取を補うといいでしょう。

ビタミンDを上手に摂ろう

ビタミンDをきちんと摂取し、冬、真只中の今にインフルエンザ・風邪対策、アレルギー対策をしっかりと行いましょう。

ビタミンDの摂取・合成手段は3つです。

食べ物からの摂取、太陽(紫外線)を浴びることによる体内合成、そして食べ物に併せてのサプリメントによる併用摂取です。
ビタミンDを多く含む食品として、天日干しのしいたけやきくらげ、鮭、いわしなどの魚類、卵黄などに多く含まれています。

特に魚類はDHAやEPAとよばれる体内で生成することが出来ない必須脂肪酸も多く含み、積極的に取りたい食べ物となります。またビタミンDは脂溶性なので、脂質を含む動物性食品から摂取したほうが吸収されやすいのですが、きのこ類でも炒め物や揚げ物にして油とともに摂取することで吸収率を上げることができます。

次に太陽(紫外線)による体内合成ですが、ま外に出て太陽を浴びる習慣をつけていただくよう心がけましょう。望ましいのは20分程度で構いませんので日中の散歩やウォーキングになります。
しかしながらきのこ類や魚類が苦手な方、日中の外出は日焼けが気になる方も多くいらっしゃると思います。そこで効率よくビタミンDを摂取できるサプリメントを利用することも可能です。サプリメントでの栄養素の補給で注意すべき点をはサプリメント選びです。同じ栄養素、例えば今回の場合は「ビタミンD」補給を目的としたサプリメントですが、含有量の違い、生産者による品質の差があります。含有量が少なくては話にもなりません。また多くともヒトの身体にしっかり届かなくても意味がありません。

医療機関でのみ取扱が認められているサプリメント

医院で提供されている「医療機関専用サプリメント」は医師によるしっかりとた判断において提供されており、身体に一番安全で効用が認められるサプリメントであると言えます。
ちなみに当院で取り扱っている「ビタミンD含有サプリメント」の一部をご紹介いたします。サプリメント選びのご参考にしてください。

●「コールドガード」(MSS社製品DUOシリーズ)
体調管理に欠かせない栄養素をパッケージング
30包入り:7,050円(税抜)
ビタミンDはもちろん、ビタミンDの吸収を助けるビタミンKをはじめ、体調管理に欠かせない栄養素が多く含まれています。

●「NINKATSU」(MSS社製品DUOシリーズ)
妊娠に欠かせない栄養素をパッケージング
30包入り:10,230円(税抜)
ビタミンDの他に「妊活」栄養素で知られる葉酸をはじめ、妊娠に欠かせない栄養素が多く含まれています。

本記事のまとめ

●ビタミンDの効用は
骨の強化・代謝、免疫力の調節・向上、アレルギー症状の改善、メンタル症状の改善
●ビタミンDの摂取・合成方法は
・きのこ類、鮭、いわしなどの魚類、卵黄などビタミンD含有量の多い食品の摂取
・太陽(紫外線)を浴びて体内で合成
・サプリメントでの効率的な摂取
●サプリメント選びでの注意点
ヒトの身体にしっかり届く、含有量や生産者の確かなもの、「医療機関専用サプリメント」が望ましい。

ゆかりレディースクリニック

ゆかりレディースクリニック

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