ご存知ですか?オーソモレキュラー栄養療法

ご存知ですか?オーソモレキュラー栄養療法

オーソモレキュラー栄養療法

ウイルス・細菌が原因で急性期の疾患にかかった!この場合、ほとんどの方が医院に通院します。
そして医師は診断の結果、原因が明らかな場合、今まで研究を重ねてきた医学療法の力で適切な処方・投薬で治療を行います。
完治した患者さんは、その後また普段の生活に戻ります。

しかし、ウイルス・細菌に感染しても、自己免疫力が低下していなければそもそも病気は発症したのでしょうか?潜伏期間を経て症状が出ないままウイルス・細菌が消失したかもしれません。
また、そもそも原因が特定できない症状(うつ病、自律神経失調症など)の場合、治療方法が確立された適切な処方・投薬は存在しません。「今だけ改善」の対処療法がほとんどです。
診断しても身体的には異常が見受けられなくとも、実際に体調が優れない、心が落ち着かない、不安で眠れない、だるくてやる気がおきない・・・このような症状は一体なぜ発症するのでしょう?

わたしたちの身体は約60兆個の細胞によって構成されています。その60兆個の細胞がすべて健康で栄養満点であれば、その機能に異常はなく、身体的にも病気や不調になったりはしません。
しかし異常があった場合でも、身体に症状として現れにくかったり、なんとなく体がだるい、万全な状況ではない、といった状況に陥ってしまいます。

オーソモレキュラー栄養療法は、一般的に「栄養療法」「分子栄養学」「分子整合栄養医学」とよばれ、

「栄養療法」
「血糖調節」
「高濃度ビタミンC点滴療法」

の身体に対する3つのアプローチでわたしたちの身体を構成する約60兆個の細胞の働きを向上し、健康で健全な細胞に導きます。そして様々な症状を治癒させる栄養療法なのです。

3つのアプローチについて

この3つのアプローチを具体的に理解していきましょう。

「栄養療法」

「海藻は身体にいいからコンブ、ワカメを食べましょう」、「納豆は昔から愛されてきた健康食品です」、「韓国のキムチ、辛旨いだけじゃなくて身体にいいよ」
「具体的な理由」はわからなくとも、ぼんやりとこのようなメッセージ、耳にしたことがあることでしょう。広義的にはこれらも「オーソモレキュラー栄養療法」の考え方が含まれています。
もちろん「具体的な理由」はあり、「海藻=フコイダン」、「納豆=ナットウキナーゼ」、「キムチ=植物性乳酸菌」といった医学的にもきちんと証明されている栄養分の働きによるものであります。

オーソモレキュラー栄養療法では個人個人の身体の状況を血液検査を中心に、検査データから治癒していく必要性・方向性を導き出します。
そして対処としては投薬ではなく、栄養素を取り入れて身体を構成する細胞のバランスを整えていくのです。取り入れる栄養素量は一般的な摂取量と異なり、数倍~数十倍に至ることもあります。これは「不足を補う、健康維持」ということではありません。栄養素を積極的に「治療」に使うという医療法=オーソモレキュラー栄養療法ということなのです。

栄養療法のイメージ写真

冒頭でも申しましたが、急性期の疾患などに対しては薬の処方は非常に効果が高く、症状の進行を止めます。その後、自らの細胞が回復していくためのサポートは「栄養療法」を行います。身体の回復のためには、栄養は必要不可欠です。
薬は疾患に対しての「対処療法」、栄養は予防や予後の「根本治療」と認識してください。

「血糖調節」

正常な身体内であれば、食事等で発生する「血糖値の動き」は非常に滑らかな曲線の動きを表します。
しかし何らかの要因があって急激に上がったり、もしくは下がったり、全く動きに変化がない、などの異常が出てくると何らかの症状が体調不良として現れます。これらの血糖値の動きは主に食事での糖質やサプリメントの服用によって、調節することができます。
血糖値の乱れは様々な疾患の要因になっていることは明らかですが、あまり知られていない疾患に「低血糖症」というものがあります。そして、疲れやすい、気分が落ち込む、精神的に不安定になりがち、やる気がおきないなどの精神的な症状を引き起こすことがあります。

血糖調節のイメージイラスト

低血糖症は「血糖値が低くなる病気」という理解が広く認識しております。しかし実際には「血糖調節が不良になり、適切な状態に維持できない病気」と理解してください。この適切な維持ができない状態=身体の細胞が健康ではない、状態と言えます。
オーソモレキュラー栄養療法では「栄養療法」のご案内でもお伝えしましたが、薬に頼る前に根本治療として、食事(糖質)のコントロールやサプリメントの利用を提唱しています。

「高濃度ビタミンC点滴療法」

高濃度ビタミンC点滴療法は、米国を中心に世界中で広く行われている治療法です。
当クリニックで使用するビタミンC製剤は、上記の米国施設で使用されているものを医師が治療を目的に個人輸入しています。多くの患者さまへ使用実績があり安全性は確認されていますが、厚生労働省によって認可されたものではありません。

ではビタミンCを食物やサプリメントで摂取するだけでは駄目なのでしょうか?
具体的な内容ですが、そもそもビタミンCは水溶性なので、多く摂取しても余剰分は尿として排出されます。ビタミンCの血漿濃度は、およそ400mg/日といわれており、食物やサプリなどでビタミンCを大量に経口摂取しても、血中濃度はある一定以上から上がらなずに限界があります。しかし、点滴により直接静脈内にビタミンCを大量投与すると、経口摂取の数十倍の量が血管に行き渡ります。こうしてビタミンC血中濃度を高めることにより、ビタミンCを必要とする各器官に直接、かつ大量に行き渡らせ、経口摂取とは異なるレベルの作用、各種疾患の予防や、より高い美容・アンチエイジング効果が期待できます。

効果が期待できる効能としては、

「免疫力向上(風邪やウイルス感染の予防)」

ビタミンCが身体に行き渡ることにより、リンパ球の働きを活性させます。
そして抗ウイルス作用のあるインターフェロンを増加させることにより、免疫力を向上させて風邪やウイルスなどによる感染症の予防に期待ができます。

「抗酸化作用(老化防止、ニキビ予防・改善、疲労回復・ストレス回復)」

身体にとって老化や、心臓病・がんなどの生活習慣病を誘発する原因の一つに、活性酸素が報告されています。
この活性酸素自体をビタミンCによる抗酸化作用で無毒化することが期待できます。また肌荒れやニキビの原因にも活性酸素が影響していることは明らかになっておりますが、皮脂の分泌を抑制して肌トラブルの予防・改善も期待できます。
ビタミンC抗酸化作用はこれだけでなく、疲労回復を早めル効果もあります。そしてストレスですが、人間はストレスが溜まるとビタミンCが消費されていき、活性酸素が体内に増加していきます。この活性酸素は身体の血流を悪化させ、身体の様々な箇所に悪影響を及ぼします。ビタミンC抗酸化作用によりストレスが緩和され、身体への悪影響を抑える効果が期待されます。

高濃度ビタミンC点滴療法のイメージ写真

「コラーゲンの生成促進(肌にハリ・弾力を与える)」

人間の身体を構成している皮膚や血管、筋肉、骨などですが、それらの健康な状態を作り、保つためにはコラーゲンは欠かせません。ビタミンCによって繊維芽細胞の働きを高め、コラーゲンの生成を促進する作用の期待ができます。

「メラニン生成の抑制(美白効果、肌のシミ予防・改善)」

屋外で太陽光を浴びると日焼けしますが、その日焼けのメカニズムは紫外線により活性酸素が発生することによって、肌を守るためにメラニンが生成されることです。そしてこれがシミのもとにもなります。ビタミンCはシミの原因となるメラニン生成を抑制・還元(美白作用)させる働きが期待できます。

オーソモレキュラー栄養療法について、ご案内してきました。

本記事のまとめ

・血液検査データに基づき必要な栄養素と量を解析し、自分自身に必要な栄養素を理解する。そして食事への留意、サプリメントでの栄養を補い病態を改善していく。

・血糖値の乱れは様々な身体的不調を引き起こします。対処療法だけでなく、血糖調節を行い根本的解決を図っていく。

・抗酸化作用が様々な身体的不調の予防、改善が期待できるビタミンC。経口摂取では限界があるため、点滴により直接血管に行き渡らせ、各機関に直接働きかけて、健全で正常な状態に改善していく。

ゆかりレディースクリニック

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