デリケートゾーンの洗い方|清潔にしすぎるとかえって不健康になる理由

デリケートゾーンの洗い方|清潔にしすぎるとかえって不健康になる理由

赤ちゃんの肌は本当にもちもちしていて、すごく繊細。だからこそ市販の石鹸やボディソープを使うとかえって肌が荒れてしまったりすることがあります。

これと同じように女性がデリケートゾーンを洗う時も注意する必要があります。なぜならデリケートゾーンには元々清潔に保つための菌がいて、その菌がいることで外部からの細菌などの侵入を防ぐ役割があります。

それを市販のボディソープなどで膣を洗ってしまうと、その菌が洗い流されてしまい、外部からの細菌に対抗することができず、逆にデリケートゾーンは不健康になってしまう可能性があります。

今日は、デリケートゾーンの洗い方や清潔に保ってくれる菌についてお伝えしていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしていただければと思います。

女性器は整形できる|形や色が気になる女性へ伝えたい8つの美容整形について

女性器周辺が臭い|ゴミや汚れが溜まるだけでなく形も影響して臭いが出る

デリケートゾーンの悩み|現場から見る5つの悩みとその原因と治療について

 

 

デリケートゾーンを洗いすぎると不健康になる理由

女性の膣内にはデーデルライン桿菌(かんきん)という菌が住んでいて、このデーデルライン桿菌の役割は外部からの細菌などの侵入や増殖を防ぐ役割があります。

今回お伝えしたいことの結論から言うと、このような菌がいることを知らない方は、臭いや汚れが気になるからといって、石鹸でしっかり洗う方が多いと思います。

デリケートゾーン(外陰部)を洗剤や熱いお湯で洗ったり、指やタオル等でこすって皮膚の常在菌や皮脂膜(粘膜を保護するコートのようなもの)を洗い流すことによって、バリア機能が低下してしまいます。

すると、痒み、痛み、腫れなどの原因になってしまいます。

このような状態のときに細菌が侵入しようとしてくると、膣内に侵入しやすくなりますし、膣内に侵入した細菌は増殖しやすい状態となってしまいます。それが原因で臭いが発生したり、病気になってしまうこともあります。

ですので、デリケートゾーンを清潔に保とうと洗いすぎることは逆に、不健康になってしまう可能性があるということです。

 

おすすめしたいデリケートゾーンの洗い方

では、どのようにすればデリケートゾーンを清潔に保ち、かつ健康的に維持することができるのでしょうか。

まず石鹸についてですが、基本的にはオーガニックのものを使用する方がいいと思います。市販のものは値段も安いですし、さまざまなところで販売されているので、手にも入りやすく便利です。

ただ、合成石鹸はどうしても身体にはおすすめできない。やはりおすすめしたいのは身体にとってマイナス要素の少ない、オーガニックの石鹸やボディソープを使用していただくことが良いと思います。

先ほどお伝えしたデーデルライン桿菌は、膣内に存在しているため、デリケートゾーン周辺を石鹸で洗いすぎるとデーデルライン桿菌を洗い流しすぎてしまいます。

ただ、ビラビラと言われる小陰唇、その外側にある膨らみを持つ部分を大陰唇、クリトリスも包皮に覆われているため、これらの周辺は垢が溜まりやすく、このような汚れが原因で臭いが発生する可能性もあります。

このような臭いを防ぐためには、ある程度洗う必要がありますが、ゴシゴシ洗うということはしなくて構えません。ご自身の手で軽く洗う程度で、膣に関しては石鹸などは使わずにシャワーで洗うことで十分です。

膣内洗浄、ウォシュレット使用に関しては産婦人科医の間では見解が分かれています。

一般女性が生理の終わりかけに月一回程度、市販の使い捨て膣内洗浄器  セぺ、ペンギンという商品等を使用してもオリモノの臭い菌を防ぐことはあっても、感染を助長することはないと私は思っています。

逆に生理の終わりかけに膣内洗浄をすすめたいと思っています。しかも使い捨てのセペは割り高で最後までしっかり水が入っていかないので、十分余分な経血を洗い流すことができません。

これは今後の現場としての課題だと思いますが、膣内洗浄ができる何かが出てくれば、より清潔にデリケートゾーンなどを保つことができるはずです。

 

患者さんに聞いた肌が荒れてしまった洗い方

これは膣の話ではなかったのですが、患者さんが体験したことを聞きしたことがあります。

それは身体を洗うときに使うタオル型のたわしというか、硬めのタオルを使用してゴシゴシ洗っていると、いつしか全身が乾燥肌になってしまい、肌も荒れてきてしまったそうです。

1回だけやってしまったんですけど、顔の吹き出物がひどくてそれが嫌で洗顔を6回もしてしまったんですね。

そうしたら顔がパンパンに腫れあがってしまって、ヒリヒリして大変な思いをしたことがありました。あんなの2度を経験したくないですよね。

このように話してくれた患者さんがいます。

全身の皮膚は潤いを保つために必要な油分がありますが、それも洗い流してしまうと肌にとっては逆効果にもなります。

これは多くの方がご存知だと思いますが、膣に関しても同じようなイメージです。汚れが気になるからといって洗いすぎてしまう不健康になってしまうため、洗いすぎには十分気をつけてください。

 

下着や洗剤も気をつけておきたい理由

今は質の良い下着や洗剤も多く出ていますが、これらにも注意する必要があります。

例えば、下着を洗濯するときに使う洗剤がありますよね。この洗剤に、漂白剤や抗菌剤、デオドラント剤などのミクロの化学物質が含まれている場合、これらは膣を通ってお腹の中に入っていきます。

これらがもし下着に付着したままで、その下着に膣が当たり続けている場合、それらはお腹の中に入ってしまうため、あまり健康的には良いと言えません。

事実、ミクロの化学物質(アスベストやタルク)が膣から入り込み、子宮を通り抜け、腹腔内に到達することが確認されています。

そのため、下着にこだわる必要がないと考えている方でも、その下着に微粒子の化学物質がついていると、膣やお腹の中の健康が害する危険性もあるので、下着や洗剤もできるだけオーガニックなものを選択することをおすすめします。

また、おすすめの商品はこちらになりますので、よかったら参考にしていただければと思います。

PAX NATURON

 

まとめ

今回はデリケートゾーンの洗い方を洗いすぎると逆効果になるということをお伝えしていきました。

みなさんのイメージ的には石鹸でしっかりと洗った方が綺麗になるというイメージがつよいかもしれません。

ただ、デリケートゾーンには元々清潔に保つ自浄作用が備わっているため、石鹸で洗わなくてもある程度清潔に保つことができます。

清潔に保てる理由は、デーデルライン桿菌が外部からの細菌を防いでくれているからです。だからこそデリケートゾーンの洗いすぎには十分気をつけていただきたいと思います。

今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ゆかりレディースクリニック

ゆかりレディースクリニック

神戸・三ノ宮にあるゆかりレディースクリニック|婦人科・美容婦人科・避妊の相談・性感染症・人工中絶・婦人科検診・ピルについてなどさまざまなご要望にお応えします。JR三ノ宮から徒歩5分。
TEL 078-391-7887