健康
排尿時の痛み|膀胱炎の可能性と治療について
- 2017.09.15
排尿をするとき、性器が痛む。そんな経験をされた方もいると思いますが、このような痛みは膀胱炎の可能性があります。
膀胱炎とは、文字通り膀胱に炎症が起こることで痛みが出てくる症状ですが、主に20~30代の女性で多く起こります。
膀胱炎は、ある菌が侵入することで起こるため、抗生物質を飲むことで治療することができます。
今回は、この排尿時の痛みである膀胱炎についてお伝えしていきたいと思います。
こちらの記事も参考にしていただければと思います。
■生理・おりもの・膣の痛みなどで診察を受ける前に知っておきたいこと
■月経不順の原因とは?ストレスなど考えられる原因と治療について
排尿時に痛みを感じる膀胱炎とは?
■膀胱炎とは?
膀胱炎(ぼうこうえん、英:cystitis)は、膀胱に起こる炎症である。
急性膀胱炎と慢性膀胱炎がある。急性膀胱炎は細菌性の感染症である。慢性膀胱炎は、急性膀胱炎の慢性化のほか、間質性膀胱炎もある。なお、糖尿病などの合併症に膀胱炎を起こすこともあるが、それらは主に細菌性である。
膀胱炎:Wikipediaより引用
膀胱炎は20~30代の女性に多く、肛門や膣付近の細菌が尿道を通り膀胱内に進入し増殖することで発症します。
ただし、健康な状態の時には膀胱炎を起こすことはほとんどありません。ストレスや過労など様々な理由により免疫力が低下すると膀胱炎を起こします。
そのため、排尿時に痛みがある方は、今ご自身が何かに強いストレスを受けていたり、疲れてしまってはいないでしょうか?
意外と疲れを感じていなかったり、ストレスが溜まっていないように感じていても、実は過労気味で免疫が下がっている可能性もあります。
もうひとつの判断基準としては、体温です。体温が1度下がると免疫力が約40%低下するとも言われているため、体温が36.5度以下になっている方は要注意です。
低体温の方は、こちらも参考にしていただければと思います。
膀胱炎になったときの症状について
膀胱炎になったとき、以下のような症状が現れます。
- 頻尿:1日に何度もトイレに行きたくなる。
- 排尿時痛:おしっこの終わり頃に痛みを感じる。
- 残尿感:おしっこをしても、まだおしっこが出るような気がする。
- 混濁尿:おしっこが濁っていたり、少量の血が混じっていたりする。
このような症状が日頃ある方は、膀胱炎の可能性があります。
膀胱炎になったときの対処法について
膀胱炎になってしまったときには以下の方法を行うことで、より早く改善することができます。
水分を多く摂る
水分を多く摂ることで、尿量が多くなってきます。
そして、排尿を促すことで膀胱から早く細菌を排出させ、より早く改善することができます。
こまめにトイレに行く
水分を多く摂ることでお手洗いが近くなると思いますが、膀胱炎の場合、排尿時に痛みがあるためトイレを我慢する方がいます。
トイレを我慢してしまうと膀胱に侵入してきた細菌が増殖する可能性があり、そういう意味でも早く排尿することがすすめられますし、排尿することで細菌を減らすことができるため、できるだけこまめにトイレに行くことがすすめられます。
身体を休め、自律神経のバランスを整える
冒頭でもお伝えしましたが、膀胱炎は元気な状態であればなる確率は低くなります。
疲労気味、ストレス過多のような状態のときに免疫が下がり、そこで膀胱炎になるため、身体を休め自律神経のバランスを整えることで免疫力を回復することができます。
そうすれば自然と膀胱炎も改善されてくるため、身体を休める、自律神経のバランスを整えることも膀胱炎になった方の対処法となります。
抗生物質をきちんと飲む
膀胱炎になるときには、細菌が膀胱内に侵入して炎症が起こりますが、この菌は大方決まっています。
そのため、この菌を殺すための抗生物質を飲んでいただくことで症状が改善に向かいますが、当然ながら抗生物質を飲まなければ菌は常在するので、症状は治まりにくくなります。
患者様にもいらっしゃいますが、少し抗生物質を飲んで症状が緩和しても、治るまでは服用してください。
このようにお薬をきちんと飲むことで、膀胱炎の症状も改善することができます。
膀胱炎にならないためにしてほしいこと
そもそもなぜ膀胱炎になるのでしょうか。それは、トイレのときや性行為をしたときなどに細菌が肛門などから侵入するため、膀胱炎になってしまいます。
そのため、以下のことを気をつけることで膀胱にならないように予防することができます。
陰部は清潔に保つ
やはり陰部からの細菌が侵入することが多いですし、増殖の原因にもなりますので、陰部を清潔に保っていただきたいと思います。
デリケートゾーンの洗い方については、こちらを参考にしていただければと思います。
その他に気をつけていただきたいことは、このようなことになります。
- 生理用ナプキンをこまめに交換する
- 毎日入浴するし、デリケートゾーンを清潔に保つ
- 排便の後は「前から後ろ」に向けて拭くようにする
性行為の後は、トイレに行く
先ほどもお伝えしましたが、膀胱炎の原因である最近は性行為時や排便などの時に侵入してくる可能性が高い。
ですが、性行為の後にトイレに行き、性器の周りを清潔に保ったり、排尿することで侵入してくる細菌を出すことができます。
そのため性行為の後は、トイレに行っていただき清潔に保っていただきたいと思います。
おしっこは我慢しないようにする
これも先ほど伝えしましたが、おしっこを我慢してしまうと、膀胱内で細菌が増殖し膀胱炎になる可能性が高くなります。
ですので、おしっこは我慢をしすぎないようにし、できるだけ尿意をもよおしたらすぐにトイレにいっておしっこをしていただきたいと思います。
疲れやストレスをためないようにする
最後に、これが最も大事なことではありますが、疲れやストレスを溜めすぎないようにしていただきたいと思います。
あと、体温を下げないようにし、どれも免疫力と大きく関わりがあるため、疲労やストレスが溜まっているなと感じたら休んだり、リフレッシュしていただきたいと思います。
ストレスについては、単純に休めばなくなるということの方が難しいと思いますが、ご自身でうまくストレス解消法をみつけていただき、それを実践していただきたいと思います。
まとめ
今回は、排尿時の痛みである膀胱炎についてお伝えしていきました。
基本的には、健康体であれば膀胱炎になることは少なく、主に疲れやストレス過多になってしまった免疫の下がった方がなりやすい症状です。
膀胱炎になる原因菌はある程度特定されているため、膀胱炎になっても抗生物質のお薬を飲めば改善することができます。
ただ、根本的なところで言えば免疫が下がっていることが問題ですので、身体を休めたり、体温を温めるようなことをすることで、免疫が元に戻り、それが健康へとつながるはずです。
ただ、お薬を飲むだけではなく、生活を見直す機会として捉えていただき、今後に活かしていただきたいなと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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