性行為で感染してしまう尖圭コンジローマという病気と治療法について

性行為で感染してしまう尖圭コンジローマという病気と治療法について

尖圭コンジローマという性行為によって感染してしまう病気を知っているでしょうか?

この感染症にかかる年齢層は、10代後半~30代と、若い世代に多い性感染症です。

もし性器から肛門近くに先の尖ったイボのようなものができている方がいれば、尖圭コンジローマの疑いがあるかもしれません。

今回は尖圭コンジローマという性感染症の症状や治療方についてお伝えしていきたいと思います。

 

 

尖圭コンジローマとは?

尖圭コンジローマとは、冒頭でもお伝えしましたが、性器から肛門にかけて尖ったイボができ、その先端は尖っており、白やピンク色のイボをたくさん作ります。

これを放置しておくと、周囲にどんどん広がってしまいます。

この尖圭コンジローマは、HPVという100種類以上あるヒトパピローマウイルスの中の、6型と11型に感染して起こる病気です。

特に10代後半~30代にかかりやすい世代にかかりやすいというのが特徴です。

 

性行為で感染する?!尖圭コンジローマの原因や特徴とは?

性行為によって感染する

尖圭コンジローマになる原因は、まずは性行為が考えられます。

性行為によって尖圭コンジローマになるというのは、男性の場合、陰茎や亀頭などは丈夫な組織でできているため、ウイルスが付着した程度では感染しません。

女性の場合も、外陰部や膣は丈夫な組織でできているため、これらにウイルスが付着しても感染しません。

では、なぜ性行為で尖圭コンジローマになってしまうのか?それは、性行為によってできた目に見えない小さな傷が問題であり、この小さな傷からHPVが侵入して感染してしまいます。

悪性であればがんと関わる可能性

尖圭コンジローマは、イボをつくるのはHPVのうち良性のものですが、悪性のHPVが検出されることもあります。

もし悪性のHPVが検出されると注意が必要です。なぜなら、この悪性のHPVは、女性の場合子宮頸がんと、男性の場合、陰茎がんの発生に関わっていると考えられています。

またオーラルセックスを行った場合も感染してしまう可能性があります。

このような場合、口腔がんの発生につながる可能性もあると言われています。

検査は、HPVタイピング検査という方法で、HPVの種類を調べることができます。

もし尖圭コンジローマの疑いがある方は、お近くのクリニックなどで検査してもらうことをおすすめします。

特徴はイボができる

尖圭コンジローマになると、男性の場合は痛みやかゆみはありません。

ただ、ペニスの先や包皮、肛門の周囲に先の尖ったイボができ、これらはカリフラワー状、にわとりのとさか状と表現されるような状態になります。

また、女性が尖圭コンジローマに感染すると性器や肛門の周りにイボができるので、これである程度わかります。

妊娠中の方は尖圭コンジローマへの感染に注意すること

妊婦さんには、尖圭コンジローマへの感染に注意していただきたいと思います。

なぜなら、尖圭コンジローマは母子感染する可能性があり、生まれてくる子供に感染し、喉にイボができる可能性があります。

喉にイボができる症状を、「呼吸器乳頭腫症」といいます。これが重症化すると、イボによって気道が狭められ、気道閉塞によって死に至ってしまうこともあります。

最悪の状態を避けるためにも、幼い子供であっても、イボを切除する手術を受ける必要があります。

このように小さなお子さんにつらい経験をさせないためにも、妊婦の方は尖圭コンジローマへの感染に注意する必要があります。

 

尖圭コンジローマの治療法について

現在、尖圭コンジローマの治療法としては、イボの部分を電気で焼いたり、メスで切除するなどの外科的な手術を行います。

ただ、取り除いたイボの根にウイルスが残り、術後3ヶ月以内に再発する確率が約25%と言われています。

ですので、完全に治療できるまで根気強く治療を続けていく必要がある性感染症です。

また他の性感染症の記事でもお伝えしていますが、尖圭コンジローマなどの性感染症に感染している場合、他の性感染症も併発している可能性がありますので、尖圭コンジローマとは別に性感染症になっていないかを同時に調べておいた方がいいと思います。

勘違いしてほしくないのは、尖圭コンジローマの検査をしたからといって、すべての性感染症のことがわかるわけではないということです。

ひとつの検査では基本的にひとつの結果しか得られず、だからこそ併発している可能性が高い性感染症の他の検査を受けていただき、今ご自身がどのような状態になっているのかを把握していただきたいと思います。

それが、パートナーへの感染を防いだり、大きな病気へのきっかけを防ぐ手立てだと思います。

その他の性感染症については、こちらを参考にしていただければと思います。

 

まとめ

性行為は、パートナーとの大切な時間でもありますし、欲求を満たす時間でもあると思います。

ただ、それがきっかけで小さな傷が入り、そこから尖圭コンジローマに感染する可能性があります。

肛門や性器周辺にイボのようなものができている方は、尖圭コンジローマの疑いがあり、それが進行すると最悪がんになってしまったり、小さな子供に感染してしまう可能性があります。

尖圭コンジローマに感染してもお薬だけでは治療できず、外科的な手術が必要になります。

金銭的にも、お身体的にも負担がかかってしまいます。

まずは、検査をしていただき、現在のお身体の状態を把握することをおすすめします。

イボができていても恥ずかしいと理由で検査を遅らせてしまうと、治療にも時間がかかってしまいます。もし思い当たる節がある方は、一度お近くのクリニックで検査を受けていただくことをおすすめします。

今回の内容が少しでも、性器周辺のイボで悩んでいる方のお役に立てると嬉しく思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ゆかりレディースクリニック

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