人工妊娠中絶
人工妊娠中絶の手術は日帰りで可能|具体的な流れについて
- 2019.01.10
本記事は、2017年8月29日の記事を再編集して投稿しております。
人工妊娠中絶の手術は日帰りで可能です。当クリニックでは初期(妊娠11週6日まで)中絶を行っています。
さまざまなご事情があると思いますが、入院することなく手術自体も数時間かかるものではなく、手術自体は10~15分ぐらいの短い時間となります。
今回は、人工妊娠中絶の手術を考えられている方に具体的な内容についてお伝えしていきたいと思います。
どこで手術を受ければいいのか迷われている方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
人工妊娠中絶とは?
人工妊娠中絶とは、赤ちゃんがお母さんの身体の外で生きられない時期に、赤ちゃんをお腹の中から取り出すことをいいます。
流産というのは、赤ちゃんの発達がみられなかったり、お母さんの身体の中で亡くなってしまったりする場合のことをいい、人工妊娠中絶とはまた別になります。
この人工妊娠中絶は、母体保護法という法律があり、この法律に沿って行われますが、人工妊娠中絶が法律的に可能なのは妊娠21週(21週6日)までと決まっています。
ですので、さまざまなご事情があるとは思いますが、妊娠した状態を継続すること、もしくは出産することなどでお母さんの身体に大きな負担がかかる、それが命に関わることなどの場合、また経済的に困難な場合、人工妊娠中絶で赤ちゃんを取り出すことを選択する必要があります。
人工妊娠中絶の手術の内容
人工妊娠中絶の手術内容は、妊娠週数によって異なっており、当クリニックでは妊娠11週6日までの手術となります。
子宮の中を吸引器で吸い出す吸引法による手術を行なっています。吸引法は、中絶手術の中で最も安全とされる方法の一つで、子宮内膜に傷がつきにくく、手術時間も短く、母体に与える負担が少なくてすむためこのような手術を行っております。
また中絶を行った場合、次の妊娠ができないと不安に思う方もいるかもしれませんが、術後は子宮内膜が本来の状態となり、妊娠がしやすくなる可能性があります。
ただ、以前からかかっていた感染症が悪化したり、術後のケアが不十分で感染症になってしまったり、中絶を5~6回以上繰り返し、癒着がある場合は注意が必要です。
人工妊娠中絶の手術などのポイント
ゆかりレディースクリニックでは初期の人工妊娠中絶の手術を行う
ゆかりレディースクリニックでは、初期と言われる妊娠11週6日までの人工妊娠中絶の手術を行っています。
中絶の手術を行う場合、当クリニックで超音波検査などで妊娠の有無や何週目になのかを調べていきます。
そして、人工妊娠中絶手術をご希望される方は、法律で同意書の提出が義務付けられているため、同意書に記入、提出していただきます。
この同意書は、既婚・未婚に関わらず、手術の前日までにご本人とパートナーのお二人のご署名、捺印が必要となります。
- 診察および手術は母体保護法指定医の院長、辻ゆかりが担当する
- 静脈麻酔で行う無痛手術
- 母体への負担が少ない吸引器による吸引法による手術を行う
- 手術自体は10分~15分程度。全身麻酔で眠っている間に終わる
- 術後、2時間前後ほどお休みいただいた後、日帰りで帰宅できる
手術時間と手術日について
手術時間は約10分~15分ほどで、全身麻酔で行われるため、痛みは全くありません。当クリニックの人工妊娠中絶手術は完全予約制で行っております。
当院指定の日時以外でご希望の日時等がある場合は、別途時間外料金がかかることがあります。
人工妊娠中絶の手術の流れについて
当クリニックでは以下のような流れで人工妊娠中絶の手術を行います。
- 診療のご予約
- 来院し診察、中絶のご相談
- 手術前日までに同意書の提出
- 手術当日 10~15分の手術
- 術後 2時間前後お休みいただき、ご帰宅
- 術後の検診
このような流れで人工妊娠中絶の手術を行います。
診療予約
人工妊娠中絶のご相談、ご予約はお電話のみで受付しています。時間指定によるご予約となるので、クリニックへ直接お電話でご確認ください。
※診療状況などでご予約いただいた時間に診察できない場合もございますので、申し訳ありませんがご了承いただければと思います。
TEL:078-391-7887
診察・中絶のご相談
ご予約いただいたお時間の15分前までに来院していただき、そこから診察などを行っていきます。
超音波検査を行い、妊娠週数を確認して血液検査を行います。人工妊娠中絶に関するご説明と、妊娠週数などから手術日を決定し、手術までお待ちいただきます。
手術当日
ご予約いただいた日時にご来院いただき、手術を行っていきます。
手術は完全無痛麻酔で、痛みは全くなく、約10~15分で終わる予定です。術後の経過を診るため、しばらくお部屋で安静にしていただき、麻酔が覚めたら水分を摂取し、術後のお薬と注意事項の説明をいたします。
そして特に問題もなく、お身体の状態が回復しましたらご帰宅していただきます。
術後検診
術後の経過を診るために、翌日または術後5日以内に受診していただきます。
そこで術後の経過を診させていただき、問題がなければ人工妊娠中絶の手術、そして経過を診るために来院していただくことは終了となります。
このような流れでご予約、手術、術後を迎えていただきます。
これまで人工妊娠中絶の手術を受けられた方の理由
みなさんいろんなご事情がありますが、これまで人工妊娠中絶の手術をされた方の理由は、以下のような理由がありました。
経済的に子供を育てていける状況にない
これは多い理由のひとつかもしれませんが、経済的な問題がある場合に人工妊娠中絶の手術を希望される方がいらっしゃいます。
望んでいなかったけど妊娠してしまった
お子さんを希望するご夫婦ではなく、ただ愛し合う中でセックスをしてそのときにできてしまって人工妊娠中絶の手術を希望されました。
また別のケースでは、1人目の子供を育てることで精いっぱいになっている中で妊娠してしまい、2人目は育てる自信がないという方も手術を受けられました。
パートナーの不誠実な行為が分かってしまった
女性は妊娠してからは身心共に不安定になることがありますが、その時期はパートナーとセックスしたいという気持ちになれない方もいます。
そんな中でパートナーが浮気や不倫をし、それが分かりパートナーとの未来が見えなくなってしまったことで人工妊娠中絶の手術を受けようと決意される方もいます。
妊娠自体は本当に喜んでいたけど、浮気をするような旦那との子供は育てられないという理由で手術を受けられました。
一人で生むと決意していたけど、精神的に耐えられないと感じた
ある20代の女性の場合、結婚していないときに妊娠がわかったのですが、彼氏にその事実を伝えると「俺は父親にはなれない」と別れを告げられたそうです。
そこからは一人で育てると決意をしたそうですが、時間が経つにつれて不安や将来の心配する気持ちが大きくなっていって結果、人工妊娠中絶の手術を受けることを決意された方もいます。
人工妊娠中絶の手術を希望、または術後の方にお伝えしたいこと
中絶については一般的にはあまり良いイメージがないと思いますし、実際に手術を決心された方、手術をされた方は、本当に複雑な想いを抱えられているかもしれません。
ひとつの命がなくなってしまうことは事実であり、受け止める必要があると思います。
ですが、その選択に対しては自分を責めないでほしいと思っています。私たち人間は、他人のことを本当に理解することは難しいと思います。
患者さんも本当にいろんな想いを抱えられてクリニックに来られますから、そんな姿を見ていると中絶をすることがいけないことだとは思えませんし、むしろそれが正しい選択だったのかもしれません。
命の大切さは誰よりも自覚しているつもりですし、安易に中絶をおすすめする気持ちもありません。ただ、何より私は中絶をされるか悩んでいる、もしくはされた方のそばに寄り添っていきたいと思っています。
言葉に書くとどうしても安っぽさが出てしまいますが、そういった方を支えることがこれから前向きに生きることにつながると思っていますし、ここまでが私のするべきことだと考えています。
人工妊娠中絶の手術をするかどうか悩んでいる方は、まずご相談いただければと思います。
まとめ
今回は、人工妊娠中絶の手術や具体的な内容についてお伝えしていきました。
人工妊娠中絶というのは、見方がさまざまですが、そういった意見を踏まえてもなかなかご相談できることではないと思います。
私はそういった気持ちをしっかりとくみながら患者様と今後について考えていきたいと思います。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ゆかりレディースクリニック
神戸・三ノ宮にあるゆかりレディースクリニック|婦人科・美容婦人科・避妊の相談・性感染症・人工中絶・婦人科検診・ピルについてなどさまざまなご要望にお応えします。JR三ノ宮から徒歩5分。
TEL 078-391-7887
当院では、妊娠期間が11週6日を過ぎた手術は行っていませんので、他のクリニックへご紹介となります。
また、母体保護法により妊娠22週以降は、いかなる場合であっても人工妊娠中絶手術を受けることはできません。これは胎児が大きくなると手術も難しくなり、母体へのダメージも大きくなるためです。妊娠中絶を希望する場合は、できるだけ早い時期にご相談いただければと思います。。